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                   第 2 章   R I の 基 礎 知 識 

1.RIとは

(1) 元素と質量数

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原子は原子核と電子から成り、原子核は陽子と中性子からできている。 原子核の半径はおよそ10-15~10-14m(原子の大きさの10万~1万分の1)、電子軌道のひろがりはおよそ10-10mとされている。 陽子の数によって原子核の化学的性質がきまるので、それを元素といい、陽子の数を原子番号という。 陽子と中性子の数の和を質量数という。 陽子・中性子の数やエネルギー状態の違いによって分類される原子核の種類を、核種という。 核種は元素記号の左下に原子番号、左上に質量数を書いて表す。(図2-1)


    
 
                                              図2-1 原子(トリチウム)の模式図と元素記号

(2)RIと放射線

同じ元素で、質量数の異なる核種(またはエネルギー状態が異なる核種)を同位元素(同位体、アイソトープ:isotope)という。 同位元素のうちのあるものは、不安定で、高いエネルギーをもった粒子(放射線)を放出して他の核種に変るものがある。 それを放射性同位元素(radioisotope,RI)とよび、変ることを壊変(崩壊;disintegration)とよぶ。



                  図2-2 放射線の種類
 

 放射線は粒子の種類によってなまえがつけられていて、壊変によって放出された4He核をα(アルファ)線、放出された電子をβ(ベータ)線、原子核由来の光子をγ(ガンマ)線、電子の動きに伴った原子核外由来の光子をΧ線、中性子を中性子線という(図2-2)。 このほか、広い意味での放射線には、紫外線や宇宙線、加速器によってつくられる各種の荷電粒子も含まれる。
 放射線のエネルギーは、光子ならばhν(hはプランク定数,ν:ニューは振動数)で示され、振動数νに比例し波長に反比例する。 電子等ではその運動エネルギー1/2 m v2(mは質量、vは速さ)で示され、速く飛ぶものほどエネルギーが強い。

(3) 放射能と半減期

       

                  図2-3 半減期

RIの原子数がN個であるとき、単位時間に壊変する原子数はλ×Nで表される。 この大きさを放射能(activity)という。 λ(ラムダ)は壊変定数といい、そのRIに固有の値で、RIが単位時間当たりに壊変する確率を示す。
 放射能の単位はベクレル(Bq)である。ベクレルは1秒間当りにおこる壊変率を示すもので、dps(disintegration   per second)に相当する。 ほかに、放射能 
をdpm(disintegration  per  minute; 1分間あたりの壊変率)あるいはキュリー
(Ci;1Ci=3.7×1010Bq)で表わすこともある。 RIの原子数が最初の1/2になるまでの時間を半減期という(図2-3)。 半減期をTとすると、T=0.693/λの関係がある。RIの放射能は半減期ごとに前の1/2に減衰する。
 減衰の計算は次式で行う。

 

    A:放射能   A0:最初の放射能   t:経過時間   T:半減期

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これを片対数グラフに表すと図2-4のような直線になり、経過時間から減衰率(A/A0)を読み取ることができる。

     

            図2-4 放射能減衰の早見グラフ
 

2.壊変のいろいろ

α壊変では マルチステップ スタンダード(ステップ全長79mm)クリアーアルマイト DAYTONA(デイトナ) GSX1300ハヤブサ(99~11年 GW71A/GX72A)、原子核がα線すなわちヘリウム原子核(He)を放出して他の原子核に変わり、それに伴って原子番号が2つ、質量数が4つそれぞれ減少する。α壊変するRIは、核燃料などであり、当RI室では扱われない。 当RI室で扱われるRIは、すべてβ壊変をする。 β壊変には、β-壊変・β+壊変・電子捕獲の三種類がある。

(1) β- 壊変

β-壊変では、原子核内の中性子が陰電子(β-粒子)を放出して陽子に変わる。 この場合、壊変に伴って原子番号が一つ増える。 たとえば、3H(トリチウム;3重水素)はβ-線をだして3 He(ヘリウムー3)に変わり、また Dimotiv ディモーティヴ アジャスタブルショートレバー ブレーキ/クラッチセット タイプ3 エクステンションカラー:ブルー ボディーカラー:シルバー(アジャスターカラー:レッド) Tuono V4 R APRC、

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、14C(炭素-14)は14N(窒素-14)に、32P(リン-32)は32S(イオウ-32)に、
35S(イオウー35)は35Cl(塩素ー35)に、45Ca(カルシウム-45)は45Sc(スカンジウム-45)に変わる。

(2) β+壊変

β+壊変では、原子核内の陽子が陽電子(ポジトロン;β+粒子)を放出して中性子に変わる。 この壊変に伴って原子番号が一つ減る。 たとえば、22Na(ナトリウムー22)の 壊変のうちの90%はβ+壊変により22Ne(ネオンー22)に変わる。 陽電子は、反物質であるため、空気中ですみやかに陰電子とぶつかって消滅する。 この時、2個の電子の質量がエネルギーへと変換されて、2個の光子を互いにほぼ反対方向に放出する。 この光子を消滅放射線という(図2-5)。



                               図2-5 β+壊変と消滅放射線

(3) 電子捕獲

原子核内の陽子が軌道電子を取込んで中性子に変わる壊変様式を電子捕獲(EC,electron capture)という。 電子捕獲ではβ+壊変と同様、原子番号は一つ減る。 上 述のとおり22Naの90%はβ+壊変により22Neに変わるが、残りの10%はこの電子捕獲 によって壊変する。 電子捕獲がおこると、空席となった軌道に外側の軌道の電子が転移するため、余分のエネルギーがΧ線として放出される。 これは特性Χ線とよばれるもので、原子に固有のエネルギーをもつ(図2-6)。 たとえば、125Iは電子捕獲 により125 Te(テルルー125)に変り、Teの特性X線を放出する。 なお、特性X線の代りに外側の軌道の電子がエネルギーを受け取って飛び出す場合があり、これをオージェ(Auger)電子という。 オージェ電子のもつエネルギーは カワサキ純正 カバー プーリー インサイド 14091-0040 JP店、特性Χ線のエネルギーからイオン化エネルギーを差し引いたものであり、原子に固有の値をもつ。



                                図2-6 電子捕獲と特性X線

(4) γ線の放出

壊変に伴ってγ線が放出される場合がある。 壊変によって生じた原子核はさまざまな高さのエネルギー状態にあり、光子(γ線)を1個あるいは複数個放出して安定な状態に落ち着こうとする。 γ線は原子核に固有のエネルギーをもつ。 場合によっては、壊変後の原子核がかなり長い時間、高いエネルギー状態のまま存在することがあり、核異性体(アイソマー)と呼ばれる。 核異性体がγ線を放出してよりエネルギーの低い状態に移ることを核異性体転移(IT,isomeric transition)という。 核異性体は核種記号の質量数のあとにmをつけて表わす。たとえば9 9 Mo(モリブデンー99)はβ-壊変 をして99mTc(テクネチウムー99m)になり 【割引クーポン配布中】Aragosta/アラゴスタ TYPE-S(スポーツ) ピロアッパー仕様 S4/8EB・4.2V8 商品番号:3AA.AU4.A1.000、核異性体転移をして99Tcになる。 
また、γ線の代りに、軌道電子がエネルギーを受け取って飛び出すことがある。これを内部転換といい、放出される電子を内部転換電子という。 内部転換電子のエネルギーは、γ線のエネルギーから軌道電子の結合エネルギーを差し引いた大きさをもつ。 原子番号が大きいほど、また、転移のエネルギーが小さいほど、内部転換の起こる割合が大きく、たとえば125Iの場合、93%にもなる(巻末の一覧表参照)。

(5)壊変図式

さまざまな壊変が一見してわかるようにまとめた図を壊変図式という(図2-7)。 壊変図式では、核種のエネルギー準位を、基底状態を底にしたいくつかの水平線で表わす。 原子番号が増加するβ-壊変は,原子番号が減少するβ+壊変とECは、原子番号が変らないγ線放出は↓でそれぞれ示す。 そのほかに、半減期、エネルギー準位(単位MeV:メガエレクトロンボルト)、スピン量子数 、壊変様式の比率(%)を示す。

 
         

      図2-7 壊変図式の例(「アイソトープ手帳」および「アイソトープ便覧」より)

 
3.放射線と物質の相互作用

 放射線には物質を透過する能力がある。 透過力は一般的にはγ・X線、β線、α線の順であるが(図2-8)、同じ種類の放射線でもエネルギーの大きさによって透過力がかなり異なる。


                                   図2-8 放射線の透過力
(1) βー線

 β線のエネルギーは、同時に放出されるニュートリノという粒子とエネルギーを分けあうため、ゼロから最大値まで連続的に分布する(連続スペクトル)。
最大値はRIに固有であるので、β線のエネルギーはふつう最大エネルギーで表わされる。 たとえば、3Hのβ-線の最大エネルギーは0.0186MeVであるが、
平均のエネルギーは約0.0055MeVである。 β-線は、物質を通過する際に、周囲の原子を構成する電子と電気的に反発するため、エネルギーを次々と与えながら、自分自身はエネルギーを失って止まる。 エネルギーを与えられた電子は高いエネルギー準位に移る(励起)か、はじかれて飛出す(電離)。 生体物質や、その周囲の水分子の励起や電離が、DNA(遺伝子)などの傷の原因になる

            

   図2-9 β線のエネルギー分布
 

a.軟β線
 エネルギーの弱いβ-線を、軟β線と呼ぶ。 軟β線の透過力は小さく、3Hのβ-線の最大飛程は空気中で数mm、水中・生体中では数μmほど、14C(0.156MeV)や3 5S(0.167MeV)のβ-線では空気中で数十cm、水中・生体中で数百μmほどである。したがって、軟β線をGM管(ハンドフットクロスモニターやGMサーベイメーター)やフィルムバッジ、ポケット線量計等で検出することは困難である。

b.硬β線
 一方、エネルギーの強いβ-線を、硬β線と呼ぶ。 硬β線は 【DC2 インテグラ TypeR ネクスト】インテグラ DC1/DC2 ミラクルクロスバー Type-?35Ф、やや透過力が大きく、32P(1.71 MeV)では空中で数m、水中で数mmの最大飛程をもつためGM管等で検出しやすい。 また、約300  KeV以上のエネルギーをもったβ-線は、物質中を光よりも速く進み、進行方向に角度θだけ傾いた方向に光を放射する(v×cosθ=c/n)。これをチェレンコフ(Cerenkov)光という。 したがって、硬β線は
シンチレ ーター液中で効率良く測定できるほかに、効率は低いがシンチレーターなしでも液体シンチレーションカウンターで測定できる(詳細は第3章4.[液体シンチレーションカウンター]参照)。
 なお、硬β線は物質中で原子核のそばを通るときにブレーキがかかり、方向がまげられる。 この時β-線のエネルギーが減少し、その分のエネルギーがX線として放出される。 これを制動放射といい、放出されたX線を制動放射線(制動X線)という。 制動放射線は、連続スペクトルのエネルギーをもつ。 また、透過力が大きいので注意が必要である。 制動放射の起こりやすさは、β-線のエネルギーと遮蔽物の原子番号に比例して大きくなり、次式の関係がある。

            

                        図2-10 チェレンコフ光

 

 (制動放射される割合)     (β-線のエネルギー: MeV)×(遮蔽物の原子番号)
  (衝突で吸収される割合)                 800

(2)β+線 

 β+線は、物質中ですみやかに電子と結合して消滅し、光子(消滅放射線;0.51MeV)2個を、互いにほぼ反対の向きに放出するので、以下に述べるγ線・Χ線と同様に扱うことができる。

(3) γ線とX線

 γ線やΧ線(光子)は、物質中を通過する際、光電効果やコンプトン効果・電子対生成により消失し、エネルギーを電子に与え、電離・励起を引き起こす。 γ線・X線は、電荷をもたないので透過力が大きい。


          

           図2-11 光子と物質の相互作用

a.光電効果                             
 光子がすべてのエネルギーを原子に与えて電離をおこす場合を光電効果といい、飛び出した電子を光電子という。 光電効果では、主としてK殻の電子が放出される。光電子のエネルギー分布は、光子のエネルギーからK殻イオン化エネルギーを差し引いた線スペクトルになる(詳細は第3章「5.γ-カウンター」参照)。 光電効果は光子のエネルギーが小さいほど(-3.5乗に比例)、原子番号の大きいほど(4~5乗に比例)起こりやすい。生体中では100  KeV以上の光子ではほとんど起こらない。

b.コンプトン散乱
 γ線のエネルギーが大きい場合  (およそ1MeV前後)、コンプトン散乱が起こりやすい。コンプトン散乱では、光子が物質中の電子と衝突し、エネルギーの一部を失って進行方向を変えて散乱する。 この時、失われた分の光子エネルギーを電子が受け取って、はじき飛ばされる。これを、反跳電子(コンプトン電子)という。 コンプトン散乱は、原子番号に比例して起こりやすくなる。

c.電子対生成
 さらに大きなエネルギーのγ線が原子核の近くを通過する際に、核のクーロン力によりエネルギーの一部が失われ、一対の陰電子と陽電子が現われる。 これは電子対生成と呼ばれ、電子対消滅と逆の過程である。 電子2個分の質量は1.022MeVに相当するので、電子対生成には最低1.022MeVの光子エネルギーが必要である。 電子対生成は、γ線のエネルギーが大きいほど起こりやすく、

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、また物質の原子番号の2乗に比例して起こりやすくなる。

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